ぎっくり腰の予防

ぎっくり腰の原因は、一言で言うと「腰の負担の増大」です。世間では、中高年に多くて重たいものを持つとなる、というイメージがありますが、実情は違います。若い人もなりますし、生活習慣の積み重ねでふとしたきっかけで誰でもなる可能性があるのです。

くしゃみ、腰をひねる動作、腰を曲げる動作など、腰に瞬間的な負荷がかかると、それが引き金になります。驚いて反射的に力んでしまった時にはなることもあります。つまり、意識的な動作に限らず、無意識に行われる反射的行動によっても、ぎっくり腰は引き起こされてしまうわけです。

ぎっくり腰は、正確にいうと腰の捻挫及び肉離れことです。個人差はありますが、平均的に3日間は激痛が持続します。お尻のすぐ上から背中の湾曲した部分の背骨を腰椎と言いますが、この部分は上半身を支えるために常に負担がかかり続けており、過剰な負荷がかかることでぎっくり腰になってしまいます。

ぎっくり腰になりやすい人の共通点

ぎっくり腰になりやすい人には、一定の共通点があります。運動不足の人や、デスクワークに限らず、長時間の車の運転や中腰など、同じ姿勢でい続ける時間が長い人、いつも同じ方の手で荷物を持ったり、同じ方の肩にカバンをかけたりし続けて骨格のバランスが崩れている人、頻繁に重い物を持ち運び、腰に負担がかかっている人、さらには体重が重い人などです。

女性であれば、ハイヒールを履くと腰に負担がかかりますので、ぎっくり腰になる可能性が高くなります。ストレスも良くありません。ストレスは筋肉を硬直させて腰椎の動きを制限してしまうからです。

ぎっくり腰にならないためには

要するに、ぎっくり腰にならないためには、腰に疲労を溜め込まないように気をつけ、膝などを上手に使って、腰に負担が集中しないようにすればよいわけです。

ストレッチ

ストレッチ


ストレッチは腰の疲労回復に優れた効果を発揮します。
筋肉が凝り固まって腰の稼働領域が制限されると、疲れが溜まってるように感じます。思ったように動けず、動かそうとすると普段よりも力がいるからです。筋肉の柔軟性は、血流が悪くなると失われてしまいます。

ですから、ストレッチをして血行を良くすることで、筋肉がほぐれて疲れが取れるわけです。こまめにストレッチをして常に血行のよい状態を保つことは、腰の疲労を予防することにもつながります。ということは、ストレッチをする時には2つのポイントに気をつければ良いのです。腰の柔軟性を高めて稼働領域を広げることと、血行をよくすることです。

腰のストレッチ

ストレッチをする時は、身体に負担がかからないようにヨガマットやマットレスを活用しましょう。例えば、マットレスに仰向けになり、両手を真横に広げます。次に右膝を90度に曲げて、ふくらはぎが地面と平行になるように足を上げます。

そして、ゆっくりと膝を左方向に倒すと、腰が捻れますから、その状態を15秒キープして下さい。同じように、次は左膝を右方向に倒します。左右で1セットとして、これを一日3セットするだけでも効果があります。

下半身のストレッチ

ぎっくり腰を含めた腰痛の改善・予防に腰のストレッチが効果的なのは一般的に知られていることですが、下半身のストレッチも同様に重要なことはあまり知られていません。人間の血液は、心臓だけでく、下半身の筋肉の力で循環しています。

ふくらはぎが第二の心臓と言われるゆえんです。しかし、ふくらはぎがいくら血液を押し出そうとしても、下半身の血行が悪ければ、血液はスムーズに身体中を巡ることができません。ですから、ふくらはぎ、太もも、股関節のストレッチを入念に行うことも、ぎっくり腰の予防には不可欠です。

アキレス腱を伸ばすストレッチ

アキレス腱を伸ばすストレッチを行うと、ふくらはぎも伸ばすことができますし、座った状態で足を曲げ、直接両手でもみほぐすのもいいでしょう。太もものストレッチは床に直接座った状態で、片足を伸ばし、もう片足の足首をお尻の横に持ってきます。これを左右の足で1セットとして交互に15秒ずつ行います。

股関節のストレッチ

股関節のストレッチも、床に直接座った状態で行うことで、怪我を予防することができます。両足を90度に開き、手を地面と水平に伸ばして、上半身を床に倒していきます。股関節の伸びを感じながら15秒姿勢をキープします。太もものストレッチと合わせて、3セットを目標に行いましょう。足が90度開かない人は、可能な範囲で問題ありません。

運動する

運動する

運動を習慣的に行うことも、ぎっくり腰の予防には大変重要です。しかし、運動不足の人は、急に激しい運動をしないようにして下さい。激しい運動に耐える筋力と柔軟性が備わっていない状態では、逆に腰痛を悪化させることにもなりかねません。

まずはウォーキングスロージョギングを継続的に行うことで、運動できる身体づくりから始めましょう。とはいえ、激しくなくとも、運動をすれば血流が良くなりから、それだけでもぎっくり腰の予防になります。くわえて、足腰が鍛えられることによって、血液を身体中に循環させるためのポンプ機能も強化されます。

運動やストレッチはぎっくり腰の予防に効果的ですが、一度ぎっくり腰になると再発の可能性が非常に高いため、必ず整形外科で診察してもらいましょう。